胃腸などの内臓は、
自律神経という、意思とは関係なく働く神経で動いています。
下痢で大腸が脈打つように動き、
ギュルギュルと音が鳴っているのを止めたいとは思っても、
自分の意思ではどうすることもできません。
自律神経というのは、手足を動かす神経などとは違い、
意思の支配を受けない、不随意の神経だからです。
自律神経は、交感神経と副交感神経の
二つの神経から成り立ち、これらのバランスによって調整されています。
例えば、緊張する場面でお腹が鳴り出すのは、
緊張によって交感神経が副交感神経よりも、突然優位に立ち、
自律神経のバランスが崩れたために起こるケースがあります。
その時は、「どうしよう!」とパニックになるよりも、
落ち着いて副交感神経を優位にさせて、
リラックスすることを考えましょう。
自律神経を整える方法にはいくつかありますが、
もっとも簡単で、すぐにできるのが、
腹式呼吸による深呼吸です。
鼻から吸い込み、
お腹から肺まで空気でいっぱにして、
口から吐き出します。
これをゆっくり5~10回繰り返すだけで
自律神経が整い、腸の動きが穏やかになってくるでしょう。