過敏性腸症候群を治療するにあたって、
最終的には腸管の運動が正常に行なわれるようになって
症状がなくなるようにしたいのですが、
誰もが、この目標に達することができるとは限りません。
症状が出始めたばかりの場合や軽い場合にはうまくいくこともありますが、
心理的な要素が強く関わっていると治療が難しくなります。
まずは薬を飲みながらでも、普段の健康な生活に近づけるように改善していきます。
治療法の柱は、
・生活面での工夫
・食事の工夫
・心理療法によるストレスの緩和
・薬物療法
となります。
まずは生活面や食事の工夫ですが、
夜更かしや残業、暴飲暴食、
エアコンで冷えた部屋に一日中いることによって、
生活リズムが崩れ、心にも体にも変調をきたすことがあります。
まずは規則正しい生活に戻すことが最善策となります。
次に、心理的な要素が強い場合は、心理療法を行い、
消化器の症状に対する薬と一緒に、
抗不安薬や抗うつ薬などを処方する場合もあります。
様々な治療法は劇的に効くというより、
少しずつ効果が現れるのが普通です。
焦らずに付き合う気持ちで取り組みましょう。