あなたは自分の便をじっくりと観察したことはありますか?
便は腸からの贈り物とも言われるように、
腸から出てくる便を観察することで、
そのときの自分の健康状態を知ることができます。
便の色や形状、硬さ、臭い、量などをチェックすることにより、
腸の状態や病気などを知ることもできます。
例えば、便の色はとても重要な情報です。
健康な人の便は普通、黄土色か黄褐色をしています。
便に血液が混じっていると、出血量によっても異なりますが、
便が黒っぽくなったり、赤っぽくなったりします。
野菜中心の食事をしている人ほど、黄土色の便になり、
肉食中心の食事をしている人ほど、黒く臭いもキツイ傾向があります。
特にドス黒い場合は、胃や、腸の上部で出血を起こしている可能性があります。
このように黒っぽい便が出たら、胃潰瘍や十二指腸、
あるいは胃がんなどの上部消化管疾患の疑いがあります。
ただし、便秘が続いている時も、便は黒っぽくなりますので、
毎日のチェックが大事なのです。
次に、便の形や量、硬さからも色々なことがわかります。
きゅうに便が細くなり、それが続くときは、
腸の一部にポリープや大腸がんによる狭窄が起きていることが考えられます。
いつもより硬い便だったり、コロコロしたような便は、
摂取する水分量が不足していることも考えられます。
逆に、形をとどめない下痢便が出たら、
消化不良や食中毒、腸炎などが疑われます。