私が過敏性腸症候群になったと思われるのは、8年ほど前のことです。
職場が変わったばかりで、ストレスを抱えていました。
人間、誰しもストレスを感じ、それが体に出ることがありますが、
胃に出る人もいれば、頭(頭痛)に出る人もおり、
また、私のように腸に出る場合もあります。
潰瘍性大腸炎などとは違って、過敏性腸症候群は心因性によるものと考えられるので、
そのストレスの原因となっているものを取り除くか、
緩和するよう努めることも必要かと思います。
私の場合、職場でのストレスから、便が一度に出切らない、
いわゆる「頻便」のような状態になってしまいました。
また、調子が悪い時は下痢が続きました。
朝、トイレに行っても、通勤のための電車に乗っている最中、催してくるわけです。
これが厄介です。
電車を降りて、駅のトイレに行ったところ、長い行列が続いていて、万事休す。
慌てて、駅を出て、喫茶店に駆け込んだことも何回かありました。
こういうことが重なると、朝の満員電車に乗ることも恐怖になってきます。
朝、一度、トイレに行った後、家を出る前に、
「全部出し切ろう」と、再びトイレに行って気張るのですが、
これが思わぬ事態を引き起こしたこともありました。
あまりに繰り返し気張り過ぎて、「痔瘻」になってしまったのです。
痔瘻は、肛門の近くのくぼみに菌が入って膿となるものです。
結局、私は、肛門のあたりに出来た膿をとるために切除手術を受けました。
この「痔瘻」の手術を経て、
以前よりも、さらに真剣に過敏性腸症候群の改善に取り組もうと思いました。
医師に相談したところ、薬物治療の話も頂きましたが、私は、自分の力で治そうと取り組んできました。
行ったことは、まず、朝は満員電車に乗らないということです。
まだ電車が空いている時間帯に余裕をもって出勤するのです。
これにより、早起きの習慣ができ、健康体となり、早くに職場に行くので時間も有効に使えました。
また、食べ物にも気を付けるようにしました。
個人差はありますが、乳酸菌やオリゴ糖、食物繊維が症状を悪くする場合があります。
本来、腸にいいとされる、それらが私にとってはよくない効果があったので、摂取に気をつけました。
食物繊維でいうと、ゴボウが特にダメで、
よく噛まないで飲み込むと、次の日は何回もトイレに駆け込むことになりました。
ゆえに、食べる際はよく噛んで飲み込みました。
また、食物繊維、乳酸菌などをとった時は、水分をあまりとりすぎないように注意しました。
とりすぎると下痢をしますので。
このような改善に努めたところ、今は薬を服用しなくても、支障の無い生活が送れています。