過敏性腸症候群が引き起こした病気

私の腸の調子が悪くなったのは、9年前、30歳になったころでした。

朝の通勤電車のなかで便意を催し、駅のトイレに駆け込んだところ、個室前には長蛇の列が。

私は我を失いながら雑踏をかきわけ、駅を出て目に入った「マクドナルド」に飛び込みました。

男子トイレのドアを開けようとしたところ、先客がいるらしく開かない。

わらをもすがる思いで女子トイレに飛び込み、間一髪で事なきを得ました。

 

その朝、家を出る前に排便を済ませていたのですが……たっぷり出ました。

その恐怖体験が影響したのでしょうか、

私は、それ以来、朝、1回排便した後、もう一度、家を出る前か、

駅に着いてから(空いている近くの公園などでも)排便するようになりました。

さらには、電車に乗ってから催してきて、途中下車することもありました。

 

当時、会社内での人間関係に悩んでいました。

朝起きるのもおっくうで、ひと月に何度か会社を休んでいました。

そうしたストレスが腸に影響を与えたのと、「マクドナルド事件」がトラウマとなったようで、

私は気まぐれな腸と徹底して付き合わなければならなくなったのです。

 

通勤の電車で催してきたときのために、

私は、会社までの各駅のトイレの場所、

また、駅近くの公共施設等のトイレの場所を押さえました。

それでも、朝の通勤ラッシュの時間帯はトイレも混んでいますので、

自ず出勤時間は電車が空いてる早朝にスライドしました。

 

出張の際は、飛行機ではなく新幹線を利用しました。

飛行機だと、離着陸の時にシートベルト着用サインが点灯してトイレに行けないからです。

離着陸の時だけでなく、悪天候の際は完全拘束です。

空港から目的地までノンストップのバスなどもっての他です。

バスに乗るならトイレ付きが当たり前です。

 

電車も、地方に行くとトイレの付いていない車両が多く、

駅から駅までの間が10分以上かかる場合もあって、凹みます。

会社の会議でも、途中退席ができるものなら問題ないのですが、

自分が主催したものだと、1時間、2時間、拘束を余儀なくされます。

だから、朝から食事を抜いたうえで、会議の前には必ず排便します。

出なかったら出なかったで、安心できます。

 

このように、私は、腸とがっぷり四つで組み合ってきたのですが、4年前に、大敗北を喫しました。

肛門の上部に変なしこりができ、やがてそれが痛みを伴って大きくなっていきました。

専門の病院で調べてもらったところ、「痔瘻(あな痔)」との診断。

便意が襲うことを恐れて頻繁に排便しようと気張ったことで、

肛門近くの窪みにばい菌が入って化膿していったとのこと。

 

本来なら、そういったばい菌も人間がもつ免疫力が打ち負かすそうですが、

ストレスや疲労のために私の免疫力は極度に低下し、痔瘻になってしまったのでした。

 

1週間ほど入院し、肛門周辺の患部の切除手術を行いました。

つまり、排便をコントロールする括約筋の一部を切り取ってしまったのです。

その結果、それまで以上に、便意がやってきたら、

すぐにトイレに駆け込まないと大変なことになる体になったのです。

 

おならもすぐに出ます。

先日も女子社員が後ろを歩いているにもかかわらず、歩きながらリズミカルな屁をこいてしまいました。

 

過敏性腸症候群になったことに加えて、肛門の括約筋を取られるという追い打ちをかけられて、

一時は相当落ち込みましたが、今では、そのおかげで、暴飲暴食を控え、

健康に留意しようとの気持ちが高まってきたので、

まさに、怪我の功名といえるのではないかと自分に言い聞かせています。

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