過敏性大腸炎症候群~外出さえままならないとき~

 

「過敏性大腸炎症候群」

この名前を聞いたことがある人は、もしかしたら自分の周りにこの症状で悩んでいる人がいるのかもしれない。

そう、私はこの病気でいつも不快な症状で困っている人間をよく知っている。

それは私の主人です。

 

出会ってすぐの頃、と言ってももう20年以上前になるのですが、

とにかく会っている時にかならずトイレに行く。

しかも一回ではない。

急に「お腹が痛い」と言い出し体中に鳥肌がたったと思ったら、トイレに向かって走っている。

女性トイレのように、時には列ができて並んで我慢ができなくなるといる悲劇は男性トイレにはないのだそう。

大抵個室トイレの一つは空いているらしい。

 

その頃は、ずいぶんお腹の弱い人なのだなあという認識くらいしかなかった。

なぜなら私自身がそのまったく逆だからだ。

なので、あまり深刻には考えてなかった。

 

その症状は、改善するどころか、もう主人の体質かのようにずっと収まらない。

その状態がもう20年以上続いているのである。

 

どのような時にこのような症状が起こるかというと、

大抵は食事の後で、家族の残りを食べきった時や

食後の冷たいデザートをすぐに食べた時、ほとんどの場合そうなる。

 

そして一番ひどいのが焼肉である。

やはり焼肉となると誰でもがどうしても自分の許容範囲を超えて食べてしまいがちだ。

そして、肉をメインに全面的に食べてしまうので、お腹の中には肉ばかりの状態となる。

早い場合だと帰宅後すぐ。

遅くても寝る前あたりから腹痛を訴えはじめ、トイレに頻繁に行く状態はその次の日も続く。

 

そのような苦しくて辛い思いをしても本人は食べることが好きなので、

特に焼き肉やトンカツなのどどうみても脂っこく消化に悪そうなものをやめる気はない。

お腹が痛くなっても出してしまえばダイジョブなのだという変な自信さえある。

 

以前、この状態になったときに本人に聞いたことがある

「会社に行く時の電車の中でお腹が痛くなったらどうするの?」

「会議中ならどうするの?」

こちらにとってはとても自然な質問だと思うのである。

が、しかし本人曰く

「電車なら降りてトイレに行けばいいし、会議中ならトイレに行かせてもらえばいい」

と言っていたのである。

というようにあまり本人にとっては、

なんとか治療して快適な生活を送ろうと切に願っている様子はないのである。

 

見ている私の方からすると、そのような辛い症状はなんとしても改善したい。

しかし、本人にとっては、もはや生活の一部になってしまっているのである。

 

実はもう一人、この症状に悩まされ、暫く職から離れずっと家にいた人を知っている。

彼は主人とは違い何年か苦しんだ後に病院に行った。

そして、薬で治療することができ、今では普通に働けるようになったのである。

最近のこの症状を治す薬は、本当によく効くとのことで、

その人のライフスタイルを変えることにも成功した。

 

私は、ぜひとも主人に病院に行ってもらいたい。

だが本人にその気はない。

なぜなら20年以上にわたる付き合いでこの症状の対処の仕方を自分なりにわかっているからである。

だから病院にいく必要性を見いだせない。

 

何度となく病院で相談しようと話をしたものの、本人はどこ吹く風。

大人なので、無理やり引っ張って連れていけるわけもなくそのままの状態で過ごしている。

だんだん年齢が上がり、辛くて我慢の限界がくるかもしれない。

その時こそ、何が何でも病院に連れて行きたいと思うのである。

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